「プログラムデザイン」
スキルを支える根っこである事前の準備の1つ目は、「プログラムデザイン」
起承転結をふまえた流れのあるプログラムをデザインしておきたい。そのためのツールである「プログラムデザイン曼荼羅」が有る。
参照:ファシリテーションー実践から学ぶスキルと心 岩波書店のページ167
使い方は、円の真ん中には、そこで達成したい目標・ゴールを書き、それを外さないようにアクティビティー(ワーク)を組み立てていく。真ん中は大きな遠い目標でなく、その企画で実現したい具体的なゴールイメージに絞る事が大事だ。
一番上の時計の0時にあたるところから、時計回りにプログラムが展開していくイメージでデザインしていく。
まず、開会・オリエンテーション、チェックインなどは、始まりの導入の定番だし、終わりのチェックアウトやアンケートの記入なども、まず初めに書き込めるものだろう。
あとは思いつくところから、やりたいアクティビティのアイディアをどんどん書き込んでいく。円の外側に線を引き出せば、スペースは小さくてもかなり書ける。
あれこれ試行錯誤し、だいたい落ち着いてきたら、時間配分をしながら絞り込んでいく。開始時間からそれぞれのアクティビティの時間まで割り振ってみて、多すぎたら削る。円形で一覧できるので、全体を常にイメージしながらデザインできるし、真ん中の目標・ゴールを忘れずに個々のアクティビティを考えていけるのが、曼荼羅のいいところだ。
ファシリテーターを始めた初期は、ついあれもこれも大事だと詰め込みすぎがちだが、参加者がじっくり話したり考えたりできなくなるのであれば、元も子もない。日頃から、予定した時間と実際にかかった時間の差を記録して検証し、より適切な時間の読みと配分ができるように心がけたい。
出典:ファシリテーションー実践から学ぶスキルと心 岩波書店 中野民夫、他